源泉わたの湯
湯畑の目の前、『源泉閣』の地下から自噴する源泉です。湯の花が付き、硫黄泉で強酸性にもかかわらず、肌には優しく、ソフトでまるで真綿に包まれている様に湯心地まろやかということから『わたの湯』と名付けられています。
草津温泉誌によりますとわたの湯についてこう書かれております。
「わたの湯」は湯質が知らかであったので、よはき人、ひへしょうの人、心ながく入ば、げんきをます也、子なき女はくわいたひするなりといわれた。
おのれ始めて綿の湯に入て、ときならぬ実に肌さむきおんせん場雪の色にやみゆる綿の湯(文化一二年旅の日記)
湯が和かいので、はじめて草津の湯に入りにきた人には宿ですすめたり、「熱の湯」などのように荒い湯に入った後でゆっくり入ったりした。
丁度立町の坂を下りて、湯池の前の往来に「脚気の湯」と共に湯池の前の往来に二つともあるので、客が入り込むようになった大正のはじめ頃に、取りのぞかれて広場にされてしまった。
昭和二年三月にこの綿の湯を普請したことや、天明二年九月に綿の湯槽を新規に作り、この槽を地蔵の湯にくれてやったりしたことが市川権兵衛の「よろづのかきかた」に見える。
泉 質 | 酸性-硫酸塩・塩化物泉(酸性低張性高温泉) |
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泉 温 | 51.1℃(源泉)p H・2.11 |
特 徴 | 微白濁、強酸味、硫化水素臭、お湯の当りは柔らかい。 |
湯畑源泉
温泉街の中心にあり、草津温泉を代表する源泉である。コンクリート製の柵で 囲まれた長さ60m・幅20mもの広いところに湧出しており、源泉の大半は7本の長い木樋を通して自然に温度を下げてから湯滝となって滝壷に流れ落ちています。
泉 質 | 酸性-硫酸塩・塩化物泉(酸性低張性高温泉) |
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泉 温 | 55.7℃(源泉)p H・2.08 |
湧出量 | 4437L/分 |
特 徴 | 無色透明、強酸味、微硫化水素臭、お湯の当りは柔らかい。 |
白旗源泉
湯畑の少し上にあり、長方形でやや広い石枠の中に湧出しています。
硫黄分が強いために6つの主力源泉のうち唯一白濁しており湯の花も多い。
泉 質 | 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 (硫化水素型)(酸性低張性高温泉) |
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泉 温 | 55.5℃(源泉)p H・2.06 |
湧出量 | 1508L/分 |
特 徴 | 白濁、強酸味、硫化水素臭、 お湯の当りは少しピリッとしている。 |
地蔵源泉
湯畑からやや東へ離れた地蔵堂のそばにあり、長方形のコンクリート枠の中に湧出している。昔から眼病に効く温泉といわれているが、6つの主力源泉のうちでは一番湧出量が少ない。
泉 質 | 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 (硫化水素型)(酸性低張性高温泉) |
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泉 温 | 53.0℃(源泉) p H・2.05 |
湧出量 | 386L/分 |
特 徴 | 微白濁、強酸味、硫化水素臭、 お湯の当りは少しピリッとしている。 |
西の河原源泉
温泉街の西にある、西の河原公園内に湧出している大小50もの源泉の総称。
主な源泉には 「琥珀の池」や「鬼の茶室」など、ひとつひとつに名前がつけられています。
泉 質 | 酸性-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 (酸性低張性高温泉) |
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泉 温 | 49.3℃(源泉)p H・2.08 |
湧出量 | 1400L/分 |
特 徴 | 無色透明、苦味。 お湯の当りは柔らかく穏やか。 |
煮川源泉
地蔵通りの急な坂道を下ったところにあり、地下から湧き出た源泉を外気に触れさせず、1度貯湯槽に貯めてから配湯しています。 このため、引湯されたお湯は他のところに比べてだいぶ熱い。
泉 質 | 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 (硫化水素型)(酸性低張性高温泉) |
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泉 温 | 51.6℃(源泉)p H・2.1 |
湧出量 | 689L/分 |
特 徴 | 無色透明、強酸味、微硫化水素臭、 お湯の当りはピリッとしている。 |
万代鉱源泉
温泉街から万座温泉方面へ約2.5km上った山中に湧出している。源泉湧出量も極めて多いので、後から できた大規模なホテルや日帰り入浴施設などへの引湯を一手に引き受けています。 お湯は硫黄分がなく酸性度が高いためにヌメリ感があり、ピリピリと刺激が強い。
泉 質 | 酸性・含ヒ素-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉 (酸性低張性高温泉) |
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泉 温 | 95.4℃(源泉)p H・1.70 |
湧出量 | 6200L/分 |
特 徴 | 無色透明、強酸味、無臭 |